明日の経営と暮らしに役立つ農業共済新聞
2025年5月2週号(2025.5.15更新)
肥料も畑でつくる 緑肥だけで野菜を有機栽培(1面)
〈写真:すき込み前のヘアリーベッチを手に米倉さん。「生育が早く、使い勝手が良い」と説明する〉
静岡県函南町でジャガイモやニンジンなどを有機で栽培する「伊豆陽なたビオファーム」=40アール=の米倉賢一さん(66)は、緑肥のみを使った土づくりを実践。兼業での一人経営に沿った効率的な輪作体系を組み立て、慣行と同等の収量を確保する。「野菜を育てるためのチッ素分を圃場で生産でき、〝肥料の地産地消〟になる。すき込むだけで、大がかりな農機も必要ない」と話す。経営規模を問わずコスト低減や安定生産に貢献できるとし、研究機関などの技術普及に協力している。