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防風林「自主性に委ねられる米政策 自由度もなければ【2017年12月3週号】」

 ▼3年連続で主食用米の超過作付けが解消された。その要因として飼料用米などへの誘導が大きいわけだが、財源確保が途切れた場合、生産現場での動向が気になる。来年からは生産数量の目標配分を廃止し、加えて米の直接支払交付金も廃止される。
 ▼今後は生産調整は産地の自主性に委ねられるため、自治体や農業団体等による調整機能がうまく作用しなければ、将来的には米出荷量が増加して、米の価格下落によって生産現場の大きな混乱も十分に考えられる。
 ▼戦後の増産時代に農家の背を押し、過剰になると農家が登る梯子(はしご)をはずす減反、「猫の目農政」とした由縁。すでに米政策の転換を見越し、銘柄米による産地間のPR合戦は熾烈(しれつ)。猫の目でなく恒久施策を望みたい。
 ▼米の消費量が低下する中、健康のためと称し米食を抑える国民が増加している。とすれば、低糖分の機能性米など需要に合った品種が消費拡大につながるかも。多様な米品種を作出したわが国の育種技術なら可能だ。だが、それら機能性米の産地銘柄指定は多くない。
 ▼生産調整への自主性なら、米作りの自由度だ。例えば、検査員による農産物検査から、簡易なDNA検査を導入し効率化を図り、産地品種銘柄に加えて自由に種子を選択し品種名を表示して販売できるよう門戸を広げるべき。工夫次第で小規模や高齢農家も元気がでるかも。自主性を委ねられても、足かせ付きでは自由には歩けない。

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