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リスクマネジメント支援活動

「損害を補償する」から「損害を防止する」へ

  農業共済制度は農業災害補償法に基づく「農業者が不慮の事故によって受けることのある損失を補填して農業経営の安定を図り、農業生産力の発展に資する」ことを目的としています。病虫害など経営技術のあり方とも関わる事故も補償の対象としていることから、この補償機能を効果的に発揮させるために、NOSAIでは、損害の防止活動を重視し、病害虫防除の支援や家畜飼養相談など、農家のリスクマネジメントを積極的に支援してきました。

 たとえば、水稲では県の防除所と一体となって病害虫発生予察調査を行い、防除が必要か否かについての助言や、航空防除や地上防除等の共同防除に取り組んでいるNOSAIもあります。また、水田や畑、園芸施設内の土壌サンプルを採取し、土質・成分分析を行って営農の改善に向けて支援しているところも全国各地で見られます。
 家畜共済の分野では、NOSAI獣医師の診療へのコンピューター導入に加え、家畜診療巡回車を整備して、診療業務に加え、損害防止の観点から血液検査や飼料給与診断などに基づき、飼養管理などの指導を行っています。また、地域の青年や女性の交流の場作りや、各種イベントの開催などのサービス活動も「幅広い損害防止活動」の一環として位置づけて積極的な取り組みを進めています。

各地での取り組み

事例:肥培管理情報
 NOSAIの中には、土壌診断に取り組み、分析結果及び土壌改良対策の現地説明会や講習会などを普及センター・JAと協力して行っています。また、分析結果をマップにするなどして、施肥管理の情報提供を行っています。

事例:病害虫情報
 県病虫害防除所と協力し、県内の組合等に病害虫発生調査員を配置しています。調査結果をNOSAIがコンピューター処理し、その結果を農家に提供しています。

事例:家畜共済関係

 全国のNOSAI獣医師は日常、乳牛、肉用牛、豚などの診療を行うとともに、各種の検査によって家畜の状態を把握し、検査データをコンピューターで分析し、個体にあった飼料の選択など農家の相談にのっています。
 また最近では、一戸当たりの飼養頭数が増加していることを踏まえ、個体ごとの損害防止に加え、牛群全体の健康管理から畜舎の衛生管理までを総合的に診断し、農家経営の生産性向上を図る支援をしています。
 血液検査機器やコンピューターなどを搭載した家畜診療巡回車を導入し、農家の庭先で短時間に牛群の能力の分析評価を行い、乳質管理、飼料給与管理、繁殖管理、運動器病管理、健康管理などコンピューターによるデータ分析に基づいた営農技術への助言をしている組合もあります。