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今週のヘッドライン: 2024年05月 2週号

加工業務用野菜の国産シェア奪還へ 農水省がプロジェクト(1面)【2024年5月2週号】

 単身世帯や共働き世帯の増加などで「食の外部化」が進む中、安価な中国産などの輸入品が3割を占める加工・業務用野菜の国産野菜シェアを高めようと、農林水産省は4月26日、「国産野菜シェア奪還プロジェクト推進協議会」を設立。生産者や流通、小売りなどの事業者、関係団体、自治体などの幅広い関係者の参加を呼びかけている。課題の洗い出しや解決策の検討など関係者による連携を促して産地と実需者のマッチングを後押しし、国産野菜の活用を広げるサプライチェーン(供給網)を構築する方針だ。

(1面)

効果的な温暖化適応策 水稲は耐性品種と水管理(2面・総合)【2024年5月2週号】

 農林水産省は4月26日、昨夏の記録的高温下で効果があった農作物栽培の適応策などについて各都道府県への聞き取り結果を公表した。水稲で最も効果があった対策は「高温耐性品種の導入」が41%で最も多く、「水管理の徹底」が32%、「施肥管理の徹底」が12%と続く。気象庁によると今夏も平均気温は全国的に高くなる見通しだ。主食用米の1等比率低下など昨夏の被害を教訓に天候推移を見極めながら、早め早めの対策の検討・実施が重要となる。

(2面・総合)

やりとりを生み出す 名刺デザインを〝売る力〟に(3面・ビジネス)【2024年5月2週号】

 商談会や異業種交流など初対面の相手に経営の特徴などを印象づけるには、交換する名刺のデザインの役割は大きい。農業を専門に、パッケージやロゴなどのデザインで販売力向上を支援する株式会社はりまぜデザインの角田(つのだ)誠代表に、名刺デザインの要点を教えてもらう。

(3面・ビジネス)

連載開始「人材活躍わが社の工夫」(3面・ビジネス)【2024年5月2週号】

 農業経営の規模拡大で雇用人数が増加する中、人材の定着や能力発揮も重要な課題だ。和歌山県有田市で大規模にミカンの生産・加工・販売の事業を展開する株式会社早和果樹園の秋竹俊伸社長に、人材確保や職場環境づくりなどの工夫を連載(毎月2週号)で紹介してもらう。

(3面・ビジネス)

5、6月も真夏並みの紫外線量 日焼け止めで肌を守ろう(5面・すまいる)【2024年5月2週号】

 強い日差しは男女問わず肌の大敵だ。屋外での作業が多い農家は長時間、強い日差しを浴びる。肌を守るためにも日焼け止めはかかせない。インターネットの生活総合情報サイトAll About(オールアバウト)でスキンケアガイドとして活躍する佐治真澄さんに、紫外線の基礎知識や日焼け止めを選ぶポイントを教えてもらう。

(5面・すまいる)

湿害回避を効率良く 小畦立て播種と逆転ロータリー(7面・営農技術・資材)【2024年5月2週号】

 水田58ヘクタールで経営する福井県越前市の農事組合法人越前国中では、水田転作で栽培する秋播きソバで、7年以上連続で10アール当たり収量約60キロを安定確保する。湿害回避として、播種時のアップカットロータリー耕と県開発の「小畦〈こうね〉立て播種」を組み合わせる。播種後は、アップカットロータリーで成形された高さ15センチ・幅2.2メートルの平畝の上に、10センチ程度の小さい畝が6条形成される形だ。排水対策を徹底し、播種前後や栽培期間中の大雨などでも減収を抑えている。

(7面・営農技術・資材)

兄は米屋 弟が水稲農家/生販から魅力伝える【石川県・5月2週号】

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 【石川支局】「おいしい米を多くの人に届け、魅力を広めたい」と話すのは野々市市稲荷の「株式会社米屋(こめや)」の代表取締役を務める魚住雅通(うおずみまさみち)さん(48)。150年続く米卸会社を2021年に継承し、同年秋に米のセレクトショップをオープンした。弟の文男(ふみお)さん(47)は20年に「株式会社米屋ファーム」を設立して米作りに取り組む。販売と生産の両面から兄弟で消費者に魅力を届けている。

〈写真:「産地や生産者で味わいが異なる。違いを楽しんでみてほしい」と話す雅通さん(左)と文男さん〉

人材育成に力注ぐ/品目ごとの責任者を任命【山口県・5月2週号】

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 【山口支局】山口市秋穂二島で露地と施設約10ヘクタールでキャベツやブロッコリーを中心とした多品目の野菜と、タマネギ苗・サツマイモ苗を栽培する藤村敏浩さん(54)は、人材育成にも力を入れる。

〈写真:右から2020年に入社した大木蛍(おおぎほたる)さん(24)、藤村さん、従業員の石田聡来(そら)さん(21)。3人でサツマイモ苗の状態を確認し、出荷時期を検討する〉

凍霜害対策に収入保険組み合わせ/茶 安定生産向け基盤強く【埼玉県・5月2週号】

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 【埼玉支局】日高市は県内の茶主産地でも北部に位置し、寒害の常襲地域だ。同市の吉野園(吉野道隆代表、49歳)は、複数の対策を組み合わせ、安定した茶生産に取り組んでいる。

〈写真:収穫期が最も早い「山の息吹」の生育を確認する吉野代表。「今年は多雨に恵まれ、生育状況は良い」〉

緑肥にレンゲ 化学肥料削減/水稲、黒大豆など【岡山県・5月2週号】

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 【岡山支局】奈義町荒内西で化学肥料をできるだけ減らした栽培に取り組む岸本武(きしもとたけし)さん(57)。経営する「なぎの里ふれあい農園」では、約750アールで水稲や黒大豆を栽培する。黒エダマメや白ネギ、サツマイモなどの収穫体験も提供する。

〈写真:「収穫体験やライブ、ビアガーデンなど、さまざまなイベントを開いているので、たくさん遊びに来てほしい」と岸本さん〉

防風林「認知症の推計値 不安は持ちつつもよりよい生活を心掛けよう【2024年5月2週号】」

 ▼厚生労働省の研究班が2040年には65歳以上の約15%(584万人)が認知症になるとの推計値を示したと報道された。6、7人に1人の割合で、病気や事故なく過ごせば自分も数年でその年齢層に至る。資料には、さらに約16%が軽度認知機能障害になるとの推計もある。すると3人に1人の割合か。
 ▼それなりに年齢を重ね、昨今は体力的な衰えや記憶力の低下などを実感する機会が増えてきた。現在もそんなありさまで、40年まで待たずに認知症か軽度認知機能障害と診断されるのではないかと怖くなる。
 ▼調べると、加齢に従い記憶力や判断力が衰え、物忘れや動作が緩慢になるなど老化現象が進むのは生理的なものであり、後天的な脳の障害による認知症とは異なるものという。また、アルツハイマー型認知症と血管性認知症は、肥満や糖尿など生活習慣病による動脈硬化などが要因であり、生活習慣の改善で進行を抑制できるそうだ。
 ▼認知症の研究自体も年々進展している。推計値に右往左往せず、よりよい生活習慣を心がけ、穏やかな気持ちで年齢を重ねたい。

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