埼玉県西部の武蔵野台地に広がる三富(さんとめ)新田では、平地林の落ち葉を堆肥にして野菜作りに利用する「武蔵野の落ち葉堆肥農法」が市民参加で実践されている。三芳町の三富落ち葉野菜研究グループは、江戸時代から300年以上続く伝統を守ろうと、冬の体験イベントとして落ち葉掃きを催しており、県内だけでなく隣県からも参加者が集う。代表の井田和宏さん(58)は「落ち葉堆肥農法が世界農業遺産に認定されたことで、興味を持ってくれる人が増えた。交流を深めながら伝統を守り、次世代へつないでいきたい」と話す。
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〈写真:竹製の熊手を使い、端から中央に向って落ち葉を集める〉