▼青森県りんご協会が会員農家に発行する「りんごニュース」は、年明け以降の紙面に大きな赤い文字を印刷し「まずは樹体の雪下ろしを!!」「枝の掘り上げ 融雪剤散布急げ!!」と雪害対策を呼びかけている。
▼強い寒気の影響で、今冬は日本海側を中心に大雪が続く。降雪地帯の果樹は、降った雪の重みによる枝折れのほか、雪解けに伴う沈降圧が枝を巻き込む融雪期の被害も多発する。
▼果樹の樹体被害は回復に数年を要する例があり、経営への影響も大きい。被害抑制には、雪解け前の園地に入り、枝を一つ一つ掘り出して雪に引かれないようにするしかなく重労働だ。青森県の自治体やJAでは、農道の除雪開始時期を早め、農家が園地に出やすい環境を整え対策を支援する。
▼リンゴは、これから春にかけて剪定(せんてい)時期となる。ネット上にブログを公開するリンゴ農家は、樹体の被害を確かめながら、収量を落とさないよう剪定を工夫していた。雪害の影響を最小限に抑え、収穫を目指してほしい。