農林水産省は1月28日、食料・農業・農村政策審議会畜産部会を開き、新たな酪農および肉用牛生産の近代化を図るための基本方針(次期酪肉近)の構成案を提示した。生産数量目標の設定は従来の10年後から5年後に前倒しし、生乳・牛肉ともに「現状の生産量並み」とする方針で「需要に応じた生産の推進による需給ギャップの解消」を目指す方向の柱に据えた。需給緩和による脱脂粉乳の過剰在庫や枝肉・子牛価格の低下などの課題に対応し、現行酪肉近で掲げた増産目標から現状維持へとかじを切る。生産コストの低減・生産性の向上や輸入飼料依存度の低減、環境負荷低減などにも取り組む。同部会は3月下旬の答申を予定する。
(2面・総合)