農林水産省は10月30日、2025年産主食用米の適正生産量を683万トンとする需給見通しを示した。9月25日現在の24年産予想収穫量と同水準で、端境期の在庫も確保され、需給は安定するとした。今夏の米品薄に伴う集荷競争の激化を受け、24年産米の相対取引価格(全銘柄平均)は06年以降最も高い60キロ当たり2万2700円でスタート。生産資材価格高騰などで危機的状況にあった稲作農家の経営改善が期待される。一方、米価上昇に伴う消費減退を心配する声もある。同省は24年産の生産・消費動向などを精査し、来年1月にも改めて需給見通しを示す方針だ。
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