農林水産省は4日、食料・農業・農村政策審議会畜産部会を開き、新たな「酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針」(酪農近)の策定に向け、酪農・乳業の課題を集中的に議論した。同省は「需給ギャップ」や「持続的な経営」など11項目の論点を提示。生産者の委員から飼料高騰と生産抑制で厳しい酪農経営の報告があり、生乳需給の安定や牛乳・乳製品の需要拡大などを求める声が相次いだ。国内酪農は規模拡大を加速させて生乳の安定供給を支えてきたが、生産現場では限界感も生じている。持続可能な酪農生産基盤の確立へ酪農家が生産意欲を持って経営継続できる施策の確立が求められる。
(2面・総合)