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家族経営協定を締結/若い世代につなぐため【福島県・10月3週号】

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 【福島支局】ウド1ヘクタールなどを家族で栽培する鮫川村の白坂農園(代表=白坂忠幸さん・44歳)では、労働報酬や休日などの就業環境を整えるため家族経営協定を結んだ。代表の白坂さんは「この協定でこれからの若い世代に農業を仕事として捉えてほしい」と奮闘する。
 家族経営協定は、農業と家事に従事する家族員の間で結ぶ。口約束ではなく、役割や労働報酬・環境、目標について家族で話し合い、明文化する。
 白坂さんは「私が就農した22年前は、手伝い感覚だった」と振り返る。おいの就農を機に同協定を検討、2024年に締結した。「家族間だとあいまいになりがちな給与や休暇などの条件を明確にできた」と話す。
 鮫川村役場農林商工課の担当者は「白坂さんの締結は鮫川村で6軒目。村にとって農業は基幹産業だが、高齢化に歯止めがかからない。若い力で村を引っ張っていってほしい」とエールを送る。
 白坂さんは「ウド農家として魅せる農業を心がけています」と力強く話し、協定だけでなく、自身の子が仕事として魅力を感じる農業がしたいと栽培に励んでいる。

〈写真:「ウドとナガイモのお歳暮セットを販売しています」と白坂さん(右)とおいの光太郎さん〉