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地元食材使って/食堂を軸に地域活性化【青森県・10月3週号】

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 【青森支局】十和田市南東部に位置する一本松集落では、集会場に月に一度、「食堂一本松」が開店する。実行委員会代表の野崎さち子さん(69)ら地域住民13人が、地域活性化の一環として、地元で収穫された食材を使用した郷土料理を提供する。
 食堂が運営を開始したのは今年5月。基本的に第4土曜日に営業し、毎回30食限定で事前予約制となっている。SNS(交流サイト)で情報を発信したところ、若い世代も訪れているという。
 「食材に特別なものは何も使用していない。その代わり、下ごしらえには昔ながらの方法で手間暇をかけている」と野崎さん。来店者や地域住民から「料理を教えてほしい」という声もあり、料理教室も行っている。野崎さんは「先輩から学んだ技術は私の宝物。若い世代の人たちにも受け継いでいってもらえるよう、多くの人に伝えていきたい」と朗らかに話す。
 「地域が活性化していく様子を見るのがとても喜ばしい」と話す野崎さん。今後について「自分も含め高齢化が進むこの地域で、お互いに支え助け合いながら、最後までこの地で生活できる集落を目指してこの活動を続けていきたい」と意気込む。

〈写真:笑顔で御膳を紹介する野崎さん〉