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子牛用給餌器/「色で食い込み良好に」【長崎県・10月2週号】

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 【長崎支局】福岡県からUターンして、黒毛和牛の繁殖を行っている五島市の村岡崇峰〈むらおかしゅうほう〉さん(30)。給餌器の色で子牛の飼料の食い込みが違うことに気づき、飼料給餌器作りに奮闘している。
 きっかけは、給餌器を白色から紫色に変えた時、いつもと餌の食い込みが違ったことだ。「色によって食欲が変わるのでは」と疑問を持った村岡さん。その後、さまざまな色や、子牛に対する容器の見せ方について試行錯誤し、現在の色と形になった。
 使用期間は生後3日目から20日まで。「早期に濃厚飼料を食べさせることで、胃の発達が促進され、以前よりミルクの量を増やしても下痢が少なく、出荷体重も向上している」と話す。
 現在、給餌器の意匠権を取得し特許出願中。11月には獣医師協力の元、論文を発表する。「色によって食い込みが変わった原因が何なのか解明していくとともに、全国の繁殖農家がこの給餌器を使用できるよう、製造できないか模索していきたい」と意気込む。

〈写真:「生まれたばかりの子牛でも食い込み量が増えました」と村岡さん〉