【京都支局】「長く農業を続けていくためにも収入保険に加入していると安心」と話す南丹市の「株式会社京八〈きょうや〉」代表取締役・香川賢人さん(34)は、「九条ねぎ」を1ヘクタールで栽培し、地元の給食センターや全国の飲食店に出荷している。
「2015年に就農した当初は買い手を見つけることが難しく、畑にネギが残り大量に廃棄したこともあった」と香川さん。飲食店などに営業を続け、現在の出荷先は全国約70戸にまで拡大。「今は100戸を目指している」と笑顔で話す。また、規格外で出荷できないネギを加工することで、廃棄量の削減にも取り組んでいる。
収入保険はNOSAI職員から制度について説明を受け、加入を決めた。「思いもよらない収入減は突然やってくるので加入していて安心。また、最大補償にすると収入の約8割を補償してくれるところが一番の魅力に感じた」
21年は雨が少なく、干ばつによる水不足でネギの成長が阻害され、出荷量が減少。「収入が大きく減ったので補償を受けることができ助かった。これからも農業を続けていくために、収入減少には備えておくべき」と話す。
今後について香川さんは「育てたネギを自分たちでお客さまに提供できる場をつくり、私たちを通して南丹市を全国に発信していきたい」と展望を話す。
〈写真:「廃棄を出さないように確実に出荷できる量を栽培している」と香川さん〉