特別栽培米を中心に、水稲約58ヘクタールなどで経営する山形県鶴岡市渡前の株式会社井上農場(井上馨代表)は、生育に応じた追肥体系で温暖化にも対応した生産安定を図る。生産を担当する井上貴利専務(43)は「気温の推移が読みにくい中、追肥も含め基本に戻ることが重要」と話す。県が配信する圃場ごとの生育情報などを参考に、散布しやすい肥料選びや従業員との情報共有などで作業を効率化。食味向上では、光合成を促す糖蜜のドローン(小型無人機)散布など独自の工夫を実践している。
(7面・営農技術・資材)
〈写真:スマートフォンで生育予測を確認する井上専務(左から2人目)と従業員(6月下旬撮影)〉