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モモの木の凍害対策 主幹部保温で着果数増【福島県・9月1週号】

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 【福島支局】モモ85アールなどを経営する飯坂町の菊田透さん(72)は、モモの木の凍害対策に市販の保温資材を使用している。「霜の被害がないのに、モモが受粉しないのを疑問に思ったことがきっかけ」と話し、3年前に同商品を取り入れた。着果数が倍以上となり、手応えを得ている。
 冬季に主幹部に巻き付けることで、表面温度の日較差が縮小し、夜間の樹液凍結を抑制する効果があるという。菊田さんは、極晩生種の「ゆめかおり」に同商品を使用している。
 降霜で被害を受けていないにもかかわらず、人工授粉してもなかなか結実しないため、原因を追求していた菊田さん。温暖化で冬季の樹液流動が早まり、夜間の低温で樹液が凍結。その後の日較差により樹液が急激に融解し細胞がダメージを受け、木の衰弱を招き、不受粉を引き起こしている可能性があることが分かったという。

〈写真:主幹部に巻き付け、夜間の樹液凍結を抑制する〉