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イチジクコンテナ栽培/露地で挑戦【新潟県・8月4週号】

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 【新潟支局】「女性一人でも管理しやすい栽培方法に挑戦しています」と話すのは、新発田市「ほんのり農園」代表の堀川紀子さん(45)。2022年に新規就農し、露地10アールでイチジクのコンテナ栽培に取り組んでいる。
 水稲育苗ハウスを活用したイチジクコンテナ栽培は新潟県が開発。地植えに比べて栽培管理が容易で、定植1年目から収穫できるメリットがある。堀川さんは露地でもコンテナ栽培ができるのではと考えた。
 栽培管理から販売まで一人で行っている堀川さん。「イチジクは、他の果樹に比べて剪定〈せんてい〉作業などの面で栽培しやすい」と話す。品種は「桝井〈ますい〉ドーフィン」「ビオレソリエス」など5種で、約800コンテナある。
 栽培は3月のコンテナの組み立て作業から始まり、8月下旬から11月上旬まで収穫が続く。その後、雪で壊れないよう、コンテナの分解作業を行う。
 埼玉県出身の堀川さんは、結婚を機に新潟県に移住。子育てをしながら保育士として働いていた。「子育てと仕事の両立が難しいと感じていたとき、農業は働く時間を自分で調整できると思いました。また、学生時代から農業を勉強してきたこともあり、チャレンジしてみようと思いました」と話す。
 新発田市の果樹農家で3年間研修し、独立就農した。1年目は灌水〈かんすい〉設備の整備、コンテナ台の作製など、電気工具を使いながらできることは自分で行い、無事に1年目から収穫、販売を開始できた。
 販売先は、JAの直売所や道の駅がメインで、今年からインターネット販売も開始する予定だ。

〈写真:「栽培管理から販売まで一人で行っています」と堀川さん〉