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リンゴ園地に自走式草刈機/スマホで確認

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 【岩手支局】「動かしてしまえば手間がない。導入して楽になった」と話すのは、奥州市江刺稲瀬で水稲1.3ヘクタール、リンゴ60アールを栽培する及川和広さん(68)。花巻市の和同産業株式会社(三國卓郎代表取締役社長)が開発したロボット草刈機「クロノス」でリンゴ園地の草刈りを省力化している。
 クロノスは全長84.5センチ、全幅52センチ、全高36センチ。「エリアワイヤー」で囲んだ範囲内を、本体下部の刈り刃を回転させて草を刈りながら自走する。搭載する超音波センサーと接触センサーが障害物を検知。減速して接触する。接触後に向きを変えることで刈り残しを少なくする仕組みだ。
 以前はフレールモアーやウイングモアーで1カ月に1度、3日ほどかけて草刈りをしていた及川さん。導入後は4月中旬から10月の間、毎日午前4時から午後9時までクロノスを稼働させる。「60アールの園地の草は、2週間程度で一通り刈り終わる。草が伸び過ぎるとクロノスが走行できなくなるので、そのまま稼働させて毎日少しずつ草を刈っている」と話す。
 稼働状況などは、スマートフォンで確認が可能だ。バッテリー残量が少なくなると自動で充電ステーションへ帰還して、充電が完了したら自走を再開する。

〈写真:草を刈りながら自走するクロノス〉