農林水産省は7月30日、2024年6月末の主食用米の民間在庫量は前年同期比41万トン減の156万トンとの速報値を示した。1999年以降の最少で、昨夏の猛暑に伴う精米歩留まりの低下やインバウンド(訪日客)需要を含む消費の回復などが要因だ。需給引き締まりが鮮明となる一方、同省は年間需要量に対する在庫量の比率は22.2%で、2012年と同水準にあり「在庫量に不足はない」と説明。24年7月~25年6月の主食用米の需要量は673万トンと見通し、24年産の適正生産量が達成されれば、25年6月末在庫量は152万トンになると見込んだ。一方、東日本を中心に主食用米の作付け拡大意向が強まり、作柄など不確定要因も多いことから、同省は今後の需給動向を注視する方針だ。
(1面)