ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

収益増へ輸出専用米【福井県・8月1週号】

240801_9.jpg

 【福井支局】福井市上伏〈うえぶせ〉町の有限会社藤島エンタープライズでは「コシヒカリ」など主食用米55ヘクタールとWCS(発酵粗飼料)用稲17ヘクタールを生産し、22ヘクタールの作業を請け負う。肥料コストの高騰や販売価格低下などによる収益減少の打開策として、2023年に輸出用米「シャインパール」10ヘクタールの栽培を開始した。
 同社は稲WCSにかかる資材価格の高騰などで収益が減少してきたため、収益力の向上を目指し、新たな品種の生産を検討。早生品種も考えたが、作業効率性と価格を考慮し、輸出用米にチャレンジしようと決めた。
 専務取締役の佐々木康行さん(45)は「稲WCSは刈り取りから出荷まで、2週間程度の時間と労力、専用の資材などが必要だった。シャインパールに切り替えたことで、通常の稲刈りにかかる労力で済むようになり、かなり省力化できた」と話す。
 シャインパールは収穫期が9月上旬からで、高温登熟耐性に優れ、同社の作業スケジュールに組み込みやすかったため、採用した。

〈写真:「これからも新しいことにチャレンジして、自分たちに合った作物を見つけていきたい」と佐々木さん〉