ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

ニンニク産地化目指す【山口県・8月1週号】

240801_11.jpg

 【山口支局】美祢市美東町の有限会社大熊工業アグリ事業部が運営する「秋吉台農園」では、集落内の農地を集積してニンニク「嘉定種」を約2ヘクタール栽培し、「秋吉台にんにく」として加工品を販売する。
 総責任者の山本勉さん(73)は、「幅広く加工できるニンニクは、栽培から商品化まで挑戦できるので楽しいです。秋吉台にんにくの特産地となって、人口減少や耕作放棄地の増加など、地域の抱える課題を解決していきたい」と話す。
 山本さんは自動車部品を製造する大熊工業の代表取締役・大呑亮平さん(37)をはじめ地元の仲間と共に3年前、農業部門「アグリ事業部」を立ち上げ、地域の課題解決を目指す。「最終的には、農作物の生産にとどまらず、食品加工業や、観光農園、カフェといったサービス業まで事業を広げたい」と話す。
 自社で黒にんにくを製造するほか、野菜ソムリエ上級プロとして活躍する西川満希子さん(49)と共同で商品開発に取り組み、万能だれ、刻みニンニクのオリーブオイル漬けなどを展開。美東町の道の駅や直売所で販売する。
 西川さんは「秋吉台にんにくのキレの良い香りを生かし、こんなものが欲しかったと主婦に思ってもらえる加工品を開発しています。日常的に使ってもらうことで秋吉台を身近に感じていただき、地域活性化につなげたい」と話す。

〈写真:黒にんにくは自社加工、万能だれ(左)とオイル漬け(右手前)は委託加工している〉