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染料植物「紫草」/土作りが鍵【大分県・7月4週号】

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 【大分支局】豊後大野市千歳町の十時成也〈ととき なりや〉さん(77)は、日本古来の染料植物「紫草(ムラサキ)」の栽培に20年以上前から取り組んでいる。
 紫草は環境省の絶滅危惧ⅠB類(環境省のレッドリスト)に指定されているムラサキ科の多年草。十時さんは親交のあった日本料理研究家から種を譲り受け、栽培を開始。発芽率が低い上に病気に弱いが、かねてからの土作りが生かされたという。
 十時さんはハウス6棟(約12.5アール)で多品種の野菜や花きを栽培し、土作りに力を入れている。化学肥料や堆肥を使わず、自作の腐葉土と黒土などをブレンドしている。腐葉土は大木や竹、枝や落ち葉を積み上げ、5年間寝かせて完熟させる。「時間を経ることで良い土になる」と十時さん。「自然本来の土にこだわっていたので、紫草栽培と相性が良かった。根がしっかりと育ち、病気も出にくいです」話す。

〈写真:紫草の歴史を話す十時さん〉