農林水産省は9日、畜産統計(2024年2月1日現在)を公表した。乳・肉用牛ともに飼養戸数の減少率が上昇。特に乳用牛の飼養戸数は2年連続で5%超の減となり、1万1900戸と統計開始以来最少を更新した。高齢化や後継者不足に加え、昨今の生産資材価格の高騰・高止まりなどが大きな要因となっている。政府は中期的な酪農・肉用牛生産の振興方針を定める新たな酪農・肉用牛生産の近代化基本方針の年度内策定へ検討を加速する方針だ。畜産・酪農の危機的現状や振興を図る重要性などについて国民理解を醸成し、次世代が育つ施策の具体化・実行につなげる必要がある。
(2面・総合)