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ハウスに遮光材/ドローンで散布【山形県・7月2週号】

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 【山形支局】米沢市梓川の株式会社M&Mアグリ(代表取締役=佐藤雅彦さん・37歳)では、ハウス18棟(約45.7アール)でオカヒジキを主軸に栽培しながら、農業用ドローン(小型無人機)を活用した事業を展開。その一つが園芸用ハウスの被覆材にドローンで遮光材を散布する取り組みだ。
 「近年の異常な暑さはハウス農家にとって、商品の品質低下や減収につながる大きな問題」と佐藤さんは話す。遮光材は、炭酸カルシウムと水に界面活性剤、アクリル系樹脂などを混合した液剤を使用。作業は操縦者と指示役の2人体制で行い、散布時期は梅雨明けの7月中旬から、当日の天候、風速3メートル以下などの作業可能な条件を確認して実施している。
 散布後の降水量によって違いはあるものの、遮光率は約30%で、ハウス内の温度は3度から5度低下し、効果は約3カ月間持続するという。上空からドローンを使って散布することで、高所となる鉄骨ハウスやアーチ型の一般ハウスも効率的にムラなく塗布することができ、300坪の鉄骨ハウスの場合は、約1時間で散布が完了する。

〈写真:ドローンでの散布作業〉