【長野支局】夏でも涼しい気候を生かした全国有数の夏秋イチゴ産地・安曇野市で、およそ10年の歳月をかけて新品種が生まれた。
手がけたのは、安曇野市堀金で夏秋イチゴを栽培する堀井勇司さん(43)。5月中旬から11月に収穫を迎える夏秋イチゴは酸味が強く、主に製菓などの業務用として出荷されるが、新品種は、夏秋イチゴとしては甘みが強く香りも高いことから、生食用としても利用できるのが特長だという。
堀井さんの実家は元々、水稲約1ヘクタールを栽培する兼業農家だったが、限られた面積で、地域の特色を生かし差別化できるものをと考えた時に夏秋イチゴにたどり着き、農学部のある県内の大学へ進学。品種改良の技術も習得した。18年前の就農当時、ビニールハウス1棟から始まった夏秋イチゴ栽培だったが、現在では野菜苗ハウス2棟を含む17棟34アールまで規模を拡大した。
〈写真:「ぜひ安曇野へ食べに来てもらえれば」と堀井さん〉