「できる限り農作物を植えることで農地を守っていきたい」と話すのは、富山県氷見市加納の農事組合法人加納営農組合の坂耕一組合長(68)。能登半島地震で水路や農地が被災し、経営面積約75ヘクタールのうち水田約5ヘクタールで水稲の作付けが困難となる中、いったん特産品のハトムギ栽培に切り替えるなど組合員が協力し経営の継続に取り組んでいる。能登地方を中心に甚大な被害をもたらした大地震からまもなく半年。被害の爪痕が残る中、地域農業の復旧・復興へ歩みを進めている。
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〈写真上:「経験したことのない揺れだった」と坂組合長。ゆがみや亀裂が生じるなどした水田ではハトムギを生産する〉
〈写真下:「父から技術的なアドバイスを受けながら、よりおいしい米を作っていきたい」と話す向瀬正芳さん〉