政府は、農福連携に取り組む農業経営体・施設を2030年度までに1万2千件以上とし、現状から倍増させる目標を設定。地域単位のマッチングや専門人材の育成、障害者などが働きやすい環境整備に加え、多様な人の社会参画を促す「ユニバーサル農園」の普及・拡大などを図る。農福連携は障害者などの自信や生きがい創出と社会参画を推進するとともに、農業の働き手の確保や地域コミュニティーの維持など農業・農村振興策としても期待されている。改正食料・農業・農村基本法は新たに農福連携の推進を位置付け、障害者などの就業機会増大を通じて地域農業の振興を図る旨を規定した。先進事例の横展開を図るとともに、地域の取り組みを後押しするきめ細かな支援が求められる。
(2面・総合)