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防風林「認知症の推計値 不安は持ちつつもよりよい生活を心掛けよう【2024年5月2週号】」

 ▼厚生労働省の研究班が2040年には65歳以上の約15%(584万人)が認知症になるとの推計値を示したと報道された。6、7人に1人の割合で、病気や事故なく過ごせば自分も数年でその年齢層に至る。資料には、さらに約16%が軽度認知機能障害になるとの推計もある。すると3人に1人の割合か。
 ▼それなりに年齢を重ね、昨今は体力的な衰えや記憶力の低下などを実感する機会が増えてきた。現在もそんなありさまで、40年まで待たずに認知症か軽度認知機能障害と診断されるのではないかと怖くなる。
 ▼調べると、加齢に従い記憶力や判断力が衰え、物忘れや動作が緩慢になるなど老化現象が進むのは生理的なものであり、後天的な脳の障害による認知症とは異なるものという。また、アルツハイマー型認知症と血管性認知症は、肥満や糖尿など生活習慣病による動脈硬化などが要因であり、生活習慣の改善で進行を抑制できるそうだ。
 ▼認知症の研究自体も年々進展している。推計値に右往左往せず、よりよい生活習慣を心がけ、穏やかな気持ちで年齢を重ねたい。