人や物の往来が活発化する大型連休を控え、農林水産省などが空海港での水際対策を強化するとともに畜産関係者に飼養衛生管理の徹底を強く呼びかけている。特に韓国や中国などで感染が続くアフリカ豚熱(ASF)や口蹄疫の侵入・まん延を許せば、国内畜産業への打撃は避けられない。空海港の検疫で海外からの持ち込みが禁止されている肉製品の摘発例は、2023年に15万2329件と過去最多を更新した。コロナ禍からの経済回復や円安などで訪日客も増加傾向にあり、訪日客や海外に渡航した人の農場への立ち入り、肉製品の持ち込みには十分な警戒が求められる。家畜伝染病の侵入・発生リスクを関係者間で共有し、防疫対策を強化・徹底する必要がある。
(2面・総合)