農林水産省は2日、東京都内で大豆単収の向上に関するシンポジウムを開き、国産大豆の生産・利用の拡大に向けた課題などを話し合った。2022年度の国内の大豆需要量約390万トンのうち、食品用は約100万トンで堅調に推移するものの、国産大豆の自給率は6~7%で低迷、生産量は伸び悩んでいる。世界人口の増加や気候変動の激化など輸入大豆は生産・供給の不安定化リスクが指摘され、食生活に重要な大豆の安定確保には、国内生産・供給体制の強化を基本による自給率向上が不可欠だ。シンポジウムでは、極多収品種の開発・普及の重要性などが提起された。農家の所得向上と実需者が求める数量・品質の安定供給の両立を基本に国産大豆振興の取り組み強化が求められている。
(2面・総合)