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収入保険・私の選択 幅広い補償が加入の決め手【12月1週号 北海道】

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 【北海道支局】2021年1月に農業共済から収入保険に切り替えた竹内章郎〈たけうち・あきお〉さん(49)。今金町で水稲13.5ヘクタール、種子バレイショ・白大豆・小麦を5.3ヘクタール、園芸施設でミニトマトを16アール栽培している。竹内さんは「当初は収入保険の加入に迷いがありました。品目ごとに補償する農業共済と比較し、収入保険は全体の農業収入を基準とすることから、数品目を作付けしている場合に保険の対象となることが難しいのではと感じていました」と話す。NOSAI職員の説明や収入保険に加入する農家の話を聞き、けがや病気で農作物の収穫が困難となった場合に補償されることや、過去に台風で園芸施設に大きな被害を受けた際に内作物の補償が自分が思っていたほどの額ではなかったため、考え直したという。「収入保険の初年度の保険料は積立金の負担が大きいですが、保険金を受け取らなければ翌年度から積み立てる必要がなくなることから、それほど負担にはならないです」。園芸施設の被害を契機にホウレンソウや小カブの栽培から高収益のミニトマトへ転換した。「ミニトマトが全体の収入の中で大きな割合を占めるため、園芸施設共済の内作物の補償では不安を感じていました」。22年に農作業中に左膝十字靭帯〈じんたい〉を損傷し、入院・手術を余儀なくされた。ミニトマトは家族で収穫できたが、水稲と畑作物は作業委託ができなかったため、農地の賃貸で対応した。「まさか自分がけがをするとは思わなかったです。収入保険に加入していなければ、今ごろどうなっていたか分からないです」と竹内さん。「基盤整備で作業効率が良くなったので、けがに気を付けて経営面積をもう少し広げていきたいです」と意気込む。

〈写真:「収入保険は幅広い事故に対応し、補償が手厚いと感じました」と竹内さん〉