農林水産省は2日、「不測時における食料安全保障に関する検討会」の第3回会合を開き、食料供給の確保対策の論点を示した。事態の深刻化防止を主眼に、供給量が不足する恐れの段階から深刻度に対応した措置を円滑に講じるとした。生産者など事業者に対応を求める際は、自主的な取り組みを促す「要請」を基本とし、特に必要と認められる場合に限り「指示」を行う。対象品目には小麦や食用大豆、牛乳・乳製品などを挙げた。政府は不測時の食料供給確保に必要な関連法案を来年の通常国会に提出する方針だが、生産者など事業者が不安なく取り組めるよう現場の実情を踏まえた丁寧な制度設計が求められる。
(2面・総合)