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耕作放棄地を活用 ズッキーニ2回収穫【9月4週号 岐阜県】

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 【岐阜支局】高山市国府町の木下明大〈きした・あきひろ〉さん(39)は、ズッキーニやトマトなど2ヘクタールを栽培する。「ズッキーニはあまり手がかからず、耕作放棄地の活用にはぴったりだと思った」と話す。ズッキーニの栽培を始めて7年目になる。取り組み始めたきっかけは、連作障害が出にくく、動物や害虫による被害が少ないとインターネットの記事で読んだことだ。現在は4200本を栽培し、6~7月と9月の2回収穫する。「ズッキーニは夏野菜だが、高温にやや弱い。冷涼な飛騨地域なら真夏でも育てやすい」と木下さん。栽培当初と比べ、生産者が増えてきたと感じており、全国的に出荷量が多い6~7月の市場価格は下落傾向だという。木下さんは夏季に栽培が容易な地域の利点を生かし、高値が付きやすい9月にも出荷する。2019年に収入保険に加入した。「ズッキーニは強風や湿害に弱く、保険の備えが必須の作物。収入保険がなければ今の生活はない」と木下さん。現在は法人化を目指して準備を進めており「規模を拡大して、耕作放棄地を減らすことが目標だ。地域を活性化していきたい」と話す。

〈写真:ズッキーニの生育状況を確かめる木下さん〉