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「ゴールドラッシュ」増産 高性能選別機で効率化【9月3週号 富山県】

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 【富山支局】砺波市庄川町の有限会社泰栄農研〈たいえいのうけん〉では、7ヘクタールの畑で栽培する約14万本のトウモロコシ「ゴールドラッシュ」が収穫最盛期を迎えた。ミネラルを補給するため同町の温泉水を利用して栽培する。当初は地域活性化の一環として始めたところ、標準と比べ10~20倍の濃度の温泉成分でトウモロコシの甘みが増したという。温泉水は、生育に合わせて10日に1回のペースで散布する。選果場では、日本に数台しかないという選別機で重さごとに振り分け、作業の効率化を図った。導入前はバネ秤〈ばかり〉で選別していたため時間がかかっていたが、誰でも簡単に仕分けできるようになり、出荷量の増加、従業員の負担減少につながった。選果後はスーパーや道の駅、旅館、居酒屋、すし店にも出荷。さらに、南砺市にあるジェラート店「Gelateria ZUCCA」と連携したジェラートをはじめ、学校給食や道の駅にペーストを提供するなど加工品にも取り組む。代表を務める柴田泰利〈しばた・やすとし〉さん(40)は「四季折々の地域の景観を残していきたい。そのためには基本をしっかりやり、おいしいものを作り、温泉水の利用は一つのエッセンスとして続けていきたい」と話す。

〈写真:「トウモロコシは、ゆでる・蒸す以外にも使い方があり、面白い」と柴田さん〉