「今は、泥が入ってしまったハウスの土壌消毒に追われている。この暑さの中での作業は大変」と話すのは、福岡県久留米市北野町の佐藤弘也さん(31)。ハウス15棟60アールでチンゲンサイを周年栽培するほか、水稲12ヘクタールとその裏作でホウレンソウとブロッコリーを手がける。線状降水帯が九州北部に発生し、記録的な大雨となった7月10日、大雨特別警報が発表された久留米市では、筑後川に注ぐ中小河川があふれて広範囲が冠水。複数の家屋を押し流す土石流も発生した。現在も爪痕が生々しく残る中、営農継続に力を注いでいる。
(3面・NOSAI)
〈写真上:冠水したハウスで、わずかに残ったチンゲンサイを手に佐藤さん。「出荷はできる状態ではない」と話す〉
〈写真下:泥が流入した水田で「がれきが入っていないのは幸いだった」と田中さん〉