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グローバルGAP団体認証 契約先確保に奏功【8月3週号 岩手県】

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 【岩手支局】一戸町奥中山の髙橋政一さん(56)は、結球レタス8ヘクタール、非結球レタス(グリーンリーフ、サニーレタス、ロメインレタス)3ヘクタールを栽培し、2019年にグローバルGAPの団体認証を取得。髙橋さんは「地域全体でGAP(農業生産工程管理)認証を取得して、質の高いレタスを生産したい」と話す。グローバルGAPの取得には、食の安全性や労働環境など、各農産物に指定された基準項目をクリアし、審査を経て認定を受ける必要がある。髙橋さんを含めた同町のレタス生産者4人は、19年にグローバルGAPの団体認証を取得した。奥中山地域の本年度の取得者は6人で、さらに増える見込みだ。基準項目は農薬や肥料の使用状況、圃場の環境整備など多岐にわたる。髙橋さんは「日々の栽培管理の記録をはじめ、異物混入を防ぐために、たばこやジュースなどを圃場内へ持ち込まないなど、細心の注意を払っている」と話す。結球レタスは毎日500~600ケース、非結球レタスは50~60ケースを、栽培契約を結ぶ企業のほか、東北地方の市場へ出荷。消費者の食の安全性への意識向上で、GAP品を優先して取り扱う企業が増えているという。「グローバルGAPの取得が、栽培契約先の確保につながった」。作業は髙橋さん夫妻、息子、外国人技能実習生の計6人で担う。「従業員が働きやすい環境を整えることを重視している」と髙橋さん。夏場は出荷が毎日あるため、体調を崩さないように技能実習生の宿舎にはエアコンを取り付けた。不測の事態に備え収入保険に加入している。「昨年発生した大雨の被害額を補てんできた。万が一の事態から従業員を守るために、収入保険の加入は必要」。髙橋さんは「10月上旬まで収穫が続く。落ち着いたら家族で旅行するなど、ゆとりを持った農業を目指したい」と話す。

〈写真:「消費者が安心して購入できる生産物を継続して出荷したい」と髙橋さん〉