「施設コマツナを作り始めて25年間、石灰窒素を利用した太陽熱消毒で土壌病害は一度も発生していない」と話すのは、ハウス37棟(48アール)でコマツナを年7作栽培する静岡県三島市川原ヶ谷の杉本正博さん(71)。梅雨明け後から全てのハウスで行う太陽熱消毒は、米ぬかと石灰窒素を散布して腐熟を促進させて灌水〈かんすい〉し、ハウスを2~3週間密閉する。太陽熱と有機物の発酵熱を利用し、土壌中の病害虫を死滅させる。基肥には有機配合肥料を施用し、良食味を追求。スーパーと契約取引して静岡県ブランドの「しずおか食セレクション」に認定されている。
(7面・営農技術・資材)
〈写真:米ぬかと石灰窒素を散布後、乗用トラクターで耕起する杉本さん〉