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乾田直播+除草剤ドローン散布 水稲生産性向上を追求【7月3週号 新潟県】

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 【新潟支局】新潟市西蒲区国見の「農業生産法人株式会社くにみ農産」では、水稲の乾田直播栽培と小型無人機(ドローン)による除草剤などの散布を組み合わせ、作業の省力化を図り、作付面積の拡大を目指している。同法人では直播栽培を約4ヘクタール実施。そのうち1.2ヘクタールの大規模圃場で乾田直播を試験的に取り組む。同社の齋藤修吾代表(73)は「通常の栽培方法に劣らない収量や品質を確保できれば、限られた人員の中でさらなる面積拡大のカギとなるのでは」と話す。播種は圃場をレベラーで整地した後に、乾田専用の播種機を使用。代かきをしなくても良いため、作業時期を分散できる。除草剤は自己拡散性のある粒剤タイプを散布し、効率化を追求する。「ドローンでの散布は広範囲に均一にでき、30分ほどかかっていた作業が5分ほどで終えられます」と齋藤代表。肥料もドローンで散布できれば、さらなる省力化が期待できる。暑い時期の作業が軽減され、体の負担が少ないことも利点だ。齋藤代表は「この栽培方法が軌道に乗れば、大規模圃場の利点を最大限に生かし生産性が向上します。作業の省力化は従業員の負担軽減に直結するので、積極的に取り組んでいきたいですね」と話している。

〈写真:乾田直播圃場で、除草剤散布の準備をするくにみ農産の従業員〉