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ハウス補強+園芸施設共済+収入保険で備える【7月1週号 石川県】

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再建を支え 安心して経営
石川県金沢市  太平 幸久〈たいら・ゆきひさ〉さん(65)

 1991年9月に金沢市で風速39.4メートルを観測した台風19号(りんご台風)をよく覚えています。東西向きに設置されたハウスは側面に暴風を受け、軒並み倒壊し、私が住む打木・下安原地域の約7割が甚大な被害を受けました。再建時は南北向きに設置し、3年かけて完全復旧に至りました。近年では、爆弾低気圧の通過で発生する竜巻級の突風被害があります。昨年12月は、7棟が全損被害となりました。進路と時期が予測できず、威力が大きいので対策していても防ぎきれないのが怖いです。5棟を再建するに当たって、昨今の資材高騰で1棟当たりにかかる建設費用は以前の2倍近くになりました。NOSAIから支払われる共済金が助けとなり、自己負担は軽減されます。間口7メートル、奥行き24メートルのハウスを試験的に設置し、全体の棟数を減らして、1棟当たりの畝を増やすことで栽培管理の軽労化を図る予定です。風対策としては、本体には太いパイプを使用し、横に単管を入れ、丁字やアーチ形の補強を施しています。積雪が50センチになるとハウス間には180センチ積もります。落ちた雪で本体の側面が圧迫されないよう、1棟ごとの間隔を広くしています。作物ごとにハウスの仕様が異なるため、地域の各部会で前年の反省を話し合い、翌年に生かすことで風雪に強いハウスの建設に取り組んでいます。2021年には収入保険に加入し、不測の事態による収入減少に備えています。園芸施設共済とセット加入したことで安心して経営を続けられます。(ハウス40棟=スイカ、太キュウリなど10品目)
 (石川支局)

〈写真:太キュウリの生育を見ながら「園芸施設共済には制度開始当初から40年以上加入しています」と太平さん〉