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液剤散布ボート自作 大幅な時短実現【6月2週号 山形県】

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 【山形支局】三川町横山の太田伸吉さん(74)は息子の光佳さん(48)と、無線操縦式の水田用液剤散布ボートを自作。水田一面を自走させ、短時間での除草剤散布を可能にした。伸吉さんは2014年、ボディーボードの上に草刈機のエンジンと液剤タンクを搭載したボートを仲間と協力して試作。しかし、浮力や耐久性に課題があったため、船体にFRP(繊維強化プラスチック)を使用するなど改良を重ねた。現在のボートは、長さ130センチ、幅75センチ。26㏄エンジン(5リットルタンク、重さ13キロ)、35㏄エンジン(10リットルタンク、重さ15.5キロ)の2台を使用する。伸吉さんの圃場は、5年ほど前に畦畔〈けいはん〉の除去で大区画化され、作付面積は約30ヘクタール。ボートを活用することで作業時間の大幅な短縮を実現した。伸吉さんと光佳さんは「離農者が今後増加して栽培面積が拡大しそうなので、省力化しながら営農していきたい」と話す。

〈写真:「既製品より低コストに仕上がった」と話す伸吉さん(左)と光佳さん〉