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緑肥にクリムゾンクローバー 特別栽培米に注力【6月2週号 福井県】

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 【福井支局】「集落の農地を残していくため、独自の取り組みに挑戦していきたい」と話すのは、あわら市上番〈かんばん〉の農事組合法人サンファーム上番の代表を務める岡嵜清弘〈おかざき・きよひろ〉さん(65)。緑肥作物としてクリムゾンクローバーを利用し、景観も楽しみながら圃場管理に力を注いでいる。会社員だった岡嵜さんは担い手農家の手伝いをしていたが、周囲からの要請で2022年に代表に就任。組織がある地域は農地の集約が進んでおり、規模拡大はあまり望めないため、今年は270アールの圃場で県のブランド米「いちほまれ」の栽培を開始した。どうせ取り組むなら、より付加価値の高いものをと考え、農薬や化学肥料を使わない特別栽培にチャレンジ。化学肥料をクリムゾンクローバーの緑肥に変え、除草対策用の機械を新たに導入した。特別栽培に取り組む先輩に指導を仰ぎ、ほかの生産者と情報交換しながら、技術の習得に尽力する。岡嵜さんは「将来、若手が自主的に農地を引き継いでくれるような、夢のある農業を目指したい」と話す。

〈写真:クリムソンクローバーの赤と空、圃場のコントラストが色鮮やかだ(写真提供=サンファーム上番)〉