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収入保険・私の選択 人への投資を重視、若手雇用も【5月4週号 岡山県】

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岡山県岡山市  國定 俊彦〈くにさだ・としひこ〉さん(40)
▽有限会社國定農産代表取締役社長▽水稲(もち米・酒造好適米・加工用・飼料用)167ヘクタール、二条大麦37ヘクタール、裸麦49ヘクタール、ほかにハトムギ、青大豆、黒大豆を栽培

 岡山市南区藤田地区を中心に米・麦・大豆など約170ヘクタールを経営し、加工品としてハトムギ茶・黒豆コーヒーを販売しています。大学卒業後は農業と無関係の会社に13年勤めた後、5年前に國定農産で働き始め、2023年4月に父親の後を継ぎ社長に就任しました。農業に関しては従業員が先輩なので、要望・アイデアを積極的に取り入れて効率化を進めています。機械やシステム面だけではなく、人への投資を重視しています。従業員それぞれが経営者感覚で主体的に動き、観察力を高めて、素早い対応ができることを目標としています。この会社で働いていて良かったと思ってもらいたいですね。地域に根差した会社になるため、最近では農業に興味を持ってもらえるようなイベントを開催し、近所の方にも野菜販売で出店してもらいました。400人ほど来場いただき、特に農業機械に乗って記念撮影をする子供の笑顔がうれしかったです。高齢化や後継者不足による離農に対応するため、受け皿として地域に貢献し、面積の増加に伴い従業員を増やして若い人の雇用を進めたいと考えています。広報面にも力を入れ、特に売り上げの中心となるハトムギ茶をより多くの方に宣伝できるよう、ショッピングモールでの試飲に挑戦したいです。経費高騰や異常気象の不安はありますが、収入保険に加入しているため新しいことに取り組みたいです。将来は息子に安心して譲ることができる会社にしたいですね。
 (岡山支局)

〈写真:「自分なりの経営理念で会社をより良くしたい」と國定さん〉