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作業は土日、スマート農業推進 地域を守る効率化【5月3週号 富山県】

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 【富山支局】「地域の財産や環境を守っていきたいです」と話すのは、砺波市荒高屋の農事組合法人ファーム五鹿屋八の組合長・花島和彦〈はなじま・かずひこ〉さん(68)。水稲23.2ヘクタール、大豆11ヘクタール、タマネギ5ヘクタール、ハウスでホウレンソウやトルコギキョウなど1アールを栽培し、スマート農業を取り入れながら営農に取り組む。省力化するため、農業用ドローン(小型無人機)は2016年に導入した。現在は、除草剤散布用のボートも活用するなど、作業の効率化を図る。20代の構成員2人がドローン操縦免許を今年取得した。「農業者の高齢化や離農が進む中で、スマート農業の導入は若い人に興味を持ってもらうきっかけになると思っています」。構成員のほとんどが兼業農家で、作業日が平日の場合、農業以外の仕事を休んでもらう必要がある。しかし悪天候で作業ができないと、休みが無駄になる上に、作業日を再設定しなければならない。対策として、今年から作業日が土日メインの出席表を作成。予備日も作りながら予定を細かく組んだ。その結果、参加率が上がり、作業の進みが早くなった。「出席表の提出はなるべく早めにするようにしているので、急に都合が悪くなって作業に出られなくなる人は減りました」。今後については「引き続きスマート農業を取り入れながら、若い人にどんどん出てきてもらい、うまくバトンタッチしていきたい」と話してくれた。

〈写真:ドローンを操縦しながら「作業が楽に進みます」と花島さん〉