▼スーパーの仕入れ担当者を取材した際、トマトの旬が話題になった。トマトには夏野菜のイメージがあり、故郷で祖母が作っていた露地トマトはやはり7、8月が旬といえた。しかし、施設園芸が普及した現在は4、5月が出回り量も多く、味もよいという。言われてみればと納得した次第だ。
▼日本施設園芸協会が公表した2022年度の大規模施設園芸・植物工場実態調査・事例調査によると、操業中と回答のあった117施設のうち太陽光型は52、人工光型は49、併用型は16だった。正確な実態ではないと注釈はあるが、人工光型の施設数が太陽光型と肩を並べるほど多いのだと驚いた。
▼栽培品目は太陽光型施設の7割をトマトが占め、人工光型の9割はレタス類とすみ分けされている。人工光型の施設は棚を積み上げて栽培でき、大きく成長して場所をとるトマトよりもレタス類が適するそうだ。
▼以前、レタスは夏が旬の高原野菜と思っていたが、最近は暖地の冬野菜という印象も強い。今後は年間を通じた旬野菜となるのかも。