自民党は12日、農産物輸出促進対策委員会と米の需要拡大・創出検討プロジェクトチーム(PT)の合同会議を開き、米の輸出拡大に向けて事業者の意見を聴取した。茨城県那珂市の老舗酒蔵である木内酒造株式会社は、原料に国産米を使うウイスキーのブランド化と輸出の取り組みを報告。ウイスキー造りに必要な麦芽の半分は国産米に置き換えが可能で、約1.2万トンの需要が生まれると試算した。日本酒(清酒)などアルコール飲料は海外の日本食ブームなどを背景に、今後も堅調な需要が見込まれる。安定した需要が見通せる戦略作物への作付け転換では、稲作を維持できる酒造用米は有望な選択肢の一つだ。酒蔵ツーリズムなど観光による地域活性化などの展開も期待されている。
(2面・総合)