【新潟支局】「外気を効率よくハウス内に取り込めるように『風の取り込み装置』を自作しました。実用新案も登録済みです」と話す本間達雄さん(75)。佐渡市豊田で水稲30アール、果樹13アール、ビニールハウス3棟で野菜などを栽培するほか、手作りのかき餅を販売している。元々は、住宅の窓から効率よく風を取り込むため、窓枠に設置する装置として考案。ビニールハウスにも活用し、栽培管理に役立てている。風向きに合わせて羽根の角度を調整し、風が羽根にぶつかることでハウス内に風が効率よく入る仕組みだ。ハウス栽培では、病害虫の予防などの管理がしやすい反面、ハウス内は密閉状態のため二酸化炭素量が減少し、光合成が十分にできないのではと本間さんは考えた。この装置をハウスに設置してから農作物の成長が早くなり、しっかりとした実になったという。本間さんは「製作した装置で地域農業の発展に貢献できたらうれしいですね。これからもたくさんの方と情報を交換しながら、さらなる生産性の向上を目指したいです」と意気込む。
〈写真:ハウスに設置した風の取り込み装置と本間さん〉