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牛乳由来プロテイン配合 ジェラート新商品開発【3月1週号 岡山県】

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 【岡山支局】岡山市東区の松﨑牧場は、牛乳由来のプロテインを配合したジェラート「ジェラテイン」を開発。健康志向の高まりで急拡大するプロテイン市場での販路拡大を狙う。商品名は、ジェラート、ラテ、プロテインを合わせた造語だ。商品はタンパク質の含有量が違うアスリートタイプや健康志向タイプがあり、基本のミルク味のほか、チョコ味やバナナ味など11種類。低温殺菌した自社産の生乳を使ったジェラートに、牛乳由来のホエイプロテインを配合することで、スイーツ感覚でプロテインを摂取できる。片手で手軽に食べられるように、パウチ加工の容器にした。ジェラテインは、牧場に併設するジェラート店「ジェヌイーノ」をはじめ、オンラインショップ(gelattein.base.shop)やイオンモール、スポーツジムなどで販売する。開発のきっかけは社長の松﨑範之〈まつざき・のりゆき〉さん(49)の幼なじみからの「ジェラートのプロテインはできないか」という一言。幼なじみが趣味で開くサッカー教室の練習後、子供たちが水で溶いた生ぬるいプロテインを飲みにくそうにしていることから提案された。試作品を提供したところ大好評だったため、製品化の手応えを感じたという。プロテイン配合のタイミングによって溶け切らなかったり、固まったりする点に苦労したが、試作を重ね製品化に成功した。新商品の開発や海外展開など構想は尽きない。松﨑さんは「酪農の経営環境は厳しく、個人の努力ではどうにもならないと感じているが、6次化に取り組むことで可能性が広がっていると思う」と話す。

〈写真:パウチ加工の容器に入ったジェラテインは半解凍すれば食べられる〉