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ライセンス制度「柑橘ソムリエ」 楽しく学び魅力を伝える【2月4週号 愛媛県】

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 【愛媛支局】宇和島市の「NPO法人柑橘〈かんきつ〉ソムリエ愛媛」は、かんきつの魅力をもっと知ってもらおうと、独自のライセンス制度「柑橘ソムリエ」を立ち上げた。現在までに約80人のライセンス取得者を輩出している。地元のかんきつ農家を中心に15人で活動する同法人の理事長・二宮新治さん(42)は「楽しく学び、かんきつの良さを周りに伝えてほしいです」と話す。今年は東京での講座を初めて開く予定で、日本各地での講座開催を目標に掲げている。ライセンスを取得する講座は2020年10月に開始した。新型コロナウイルス対策として受講者を四国限定にするなど工夫しながら続け、3月には第6期の講座を開く。講師を務めるのは同法人のメンバー。講座は2日間で、かんきつの知識や種類に関する学科と、目利き・味覚・表現を問われる実技の審査を経て、柑橘ソムリエに認定される。受講資格は特に設けていない。これまでに高校生から70代までの幅広い年代が受講した。かんきつが好きだという人をはじめ、農家や加工業などの仕事に資格を役立てたいという参加者が多い。「講座を通じて、かんきつに対する熱量や知識のある方に出会える機会が増えたことが本当にうれしいです」と二宮さん。受講の申し込みが1日たたないうちに埋まったり、次回開催日の問い合わせがあったりと盛況だ。「コミュニケーションを取りながら楽しく学ぶことを大事にしているので、今は人数を抑えています。受講したいという声に応えられるように開催回数を増やすことなどを検討しています」。講座の知名度が少しずつ高まり、最近では受講者の半数が県外からの応募だという。今年は東京での開催を考えている二宮さんは「活動を始めて約8年たち、柑橘ソムリエの需要は確実にあると手応えを感じています。今後も長く続けていきたいです」と意欲的だ。(第6期講座は松山市で3月18日(土)・19日(日)、4月1日(土)に試験。第7期講座は10月、11月に開催予定。先着順で受け付け。詳細はホームページ)

〈写真:柑橘ソムリエの認定バッジ(右上)と講座で使用する独自の教材(写真提供=柑橘ソムリエ愛媛)〉