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SNS活用で顧客獲得 経営力を上げ園地継承へ【2月2週号 岩手県】

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 【岩手支局】軽米町高家〈こうけ〉の苅谷恭子〈かりや・ちかこ〉さん(47)は、嫁ぎ先の「苅谷果樹園」でリンゴやブルーベリー、加工用モモを栽培し、SNS(交流サイト)を活用して顧客獲得につなげた。昨年9~12月にかけて、2ヘクタールでリンゴ20品種を収穫し、JAや産直へ出荷。作業の傍ら、SNSでリンゴの品種紹介や栽培の様子を発信した。苅谷さんは「SNSを見て果樹園を知った方が多く、購入した方から感謝のメッセージが届くのでうれしい」と話す。販路拡大のため、公式オンラインショップを開設。収穫したリンゴのほか「あかね」「はるか」など、味と風味に優れた6品種のリンゴを使用したジュースを販売する。「リンゴの風味を味わえるように酸化防止剤などの添加物は使わない」と苅谷さん。リンゴを皮ごと搾れる加工場を自ら探し、遠野市と青森県にある加工場へ持ち込み加工した。「品種ごと味を飲み比べできるように、180ミリリットルの飲みきりサイズを販売する」。農業経営力向上のため、2021年に「いわてアグリフロンティアスクール」を受講し、岩手大学が認定する「アグリ管理士」の資格を取得した。苅谷さんは「学んだ技術を活用して園地を継承したい」と話す。

〈写真:「昨年収穫したリンゴは大きくてずっしりしたものが多かった」と苅谷さん〉