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イチゴ「あまりん」の自動販売機を導入【2月1週号 埼玉県】

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 【埼玉支局】「イチゴの自動販売機って珍しいですよね。無人販売にしようかとも考えたのですが、盗難などが心配で自動販売機にしました」と話す守屋裕介さん(32)。秩父市で「まるまめ農園」を営み、露地とハウス合わせて1ヘクタールでイチゴ、トマト、ニンジン、ネギを栽培する。自販機は保冷機能が付いた食品販売専用タイプで、イチゴのハウスから50メートルほどの場所に設置。県育成の品種「あまりん」を40パック収容でき、多い日で1日3回補充する。貨幣を投入し、商品棚の番号を入力すると取り出し口までパックが運搬される仕組みだ。その過程で果実が傷つく心配はほとんどないという。以前からロッカータイプの自販機があることは知っていたが、イチゴ販売に適したものがあるのではと考え、自販機を取り扱う企業を視察し探し出した。あまりんは高糖度で食味が良いため人気だが、高価格帯の品種。同園では市内のスーパーやホテルへの出荷がメインで、ホテルではスイーツに使うほか、朝食のバイキングにも並ぶ。「地域の皆さんにも食べていただきたくて、買いやすい量と値段で販売しています」と守屋さん。イチゴの販売は1~6月ごろまで。トマトも同時に販売する。最初は売れるか不安だったが、評判は良く、数パックまとめて購入する人がいるという。コロナ禍で対面せずに販売できることもメリットだ。

〈写真:イチゴは保冷温度を5度に設定、トマトは常温で陳列する〉