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イノシシ肉をジャーキーに【1月3週号 鹿児島県】

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 【鹿児島支局】錦江町宿利原地区で廃校跡地を利用した「雑貨商店やまなみ学校」を営む笑喜南〈しょうき・みなみ〉さん。義父の和則〈かずのり〉さん(67)が有害鳥獣駆除で捕獲したイノシシの肉で、加工品の開発から販売まで手がけている。当初は食肉の販売を考えていたが、加工場の増設を含め膨大な設備投資が必要な上、肉量の安定的な確保が必要となる。このため、簡易的に作ることができるペット用ジャーキーの開発に着手した。商品開発で一番力を入れたのは、肉の厚さ。犬だけではなく猫も食べられるように、1.5~2ミリにスライスし、1ミリ以下の厚さになるよう乾燥させる。給餌試験を繰り返し、1ミリ以下の厚さが食い付きが一番良かったため採用した。肉は人間があまり好まないモモ肉を使用。繊維質だが、高タンパクで低脂質だという。保存料・調味料は一切使用していない。県内の30~40代を中心に売れ行きは好調だ。利用客からは「量販店で販売されているジャーキーより食い付きがいい」と好評だ。南さんは「骨や内臓を使った商品を開発して廃棄される部分をもっと減らし、マルシェなどを通じて宿利原地区を盛り上げていきたいですね」と話す。

〈写真:商品を手に「ペットブームやペットへの健康志向の高まりに、さらなる需要増を期待しています」と南さん〉